陣痛促進剤を投与した初日は、残念ながら出産まで進みませんでした。さて、陣痛促進剤投与の2日目です。どうなることやら…。
夜中の血糖値測定
夜中の寝ている間は、30分間隔くらいの痛みでした。陣痛カウンターはつけないで休むことに専念してねと助産師さんに言われたので、つけるのをやめて、痛みをこらえるときだけ意識回復するものの、あとは寝て過ごしていました。
しかし、実は、夜中にも何度も助産師さんが様子を見に来たり、血糖値を測りに来たりしていました。
陣痛が始まったら、2時間おきに血糖値測定をするように、糖尿内科の担当医師より指示がでていたそうです。私は、陣痛が始まって2時間後には既に結構苦しんでおり、あまり意識していなかったのですが、そういえば、昼間も頻繁に血糖値測定されて、頻繁にインスリン注射されていたなと思い出しました。
そのため、夜中も関係なく、助産師さんが測定にやってきました。でも、私も昼間の陣痛との戦いでヘロヘロでしっかり起き上がる気力はなく、陣痛がおさまっている時であれば休みたかったので、目をつぶったまま、そっと手を差し出し、勝手に血をとって測定してもらうという、大変怠惰な対応でやってもらっていました。助産師さんも優しいので、何も言わずにそっと対応してくれて、助かりました。
起床したら痛みは10~15分間隔に
5:45。血圧などの測定のため、看護師さんがやってきました。流石に体温測るなどもあるので起きることにしました。
すると、それまで30分間隔だった痛みが、10~15分間隔でやってくるようになりました。お腹も寝かせてくれるために痛みの時間を広げててくれたのか?と思うと、自分の体に深く感謝をしてしまうような気持ちになりました。
血圧や体温測定が終わり看護師さんが出ていったのですが、またしばらくしたら、血糖値測定にやってきたり、朝ごはんが届いたりとあまりゆっくるする暇がなくなってきました。痛みがないタイミングを見計らって、トイレに行ったり、軽く顔を洗ったりしました。LDR室にトイレも洗面台もあるので、部屋を出ずに対応できるのがとてもよかったです。
朝のうちに、今日の予定も確認しました。7時くらいから1時間ほどNSTモニタをし、8時頃に診察をして、そこで今日の方針が決まると説明されました。赤ちゃんが元気であれば、おそらく今日も薬投与を始めると思うとのことでした。
誘発剤を開始したら、また陣痛間隔も短くなり、痛みも強くなることが予想されたため、一人で耐えるのが心細く、夫に来てもらいたいことを伝えると、8時半頃には投与開始になると思うから、その時間にあわせて来てもらってもいいですよと言われました。よかった!すぐに夫に連絡をし、8時半には来てもらうようにしました。
朝ごはんも食べようと思ったのですが、まだ気持ち悪く、食欲がありませんでした。どうやら、この気持ち悪さは陣痛によるものみたいでした。でも美味しそうだったので、食べようと思って、味噌汁を飲んでみたのですが、気持ち悪くなって吐いてしまいました。だめなのか…と非常に残念な気持ちになりました。
朝ごはんを諦め、助産師さんが来た時に、あまり食べられなかったことを伝えました。今日もブドウ糖ですかねと言いながら、糖尿内科の先生に確認してくれたようで、やはりブドウ糖を点滴でいれることになりました。
薬投与開始前にしておくことを済ませる
薬の投与が開始されると、陣痛間隔が短くなり、トイレに行くことが非常に困難になります。そのため、薬投与直前になんとかトイレを済ませておきたいと思っていました。
昨日もなんとか陣痛と陣痛の間にトイレに行こうと思ったのですが、トイレの中で陣痛が来てしまい、一人で人に見せられないような格好で痛みに耐えたりしていました。
陣痛も耐えるのに必要な体制があると思っています。人によって違うのでしょうけれど、私はかなり前かがみ姿勢にならないといきみを逃がすことが難しくてお腹に力が入ってしまいました。椅子に座った体制で耐えるのがいいと言われたのですが、その体制は私には耐えることが難しく、できませんでした。
なので、トイレで来てしまった時は地獄でした。耐えるしかないのですが、耐えられなくて、お腹に結構力が入っていたと思います。まだタイミングではないのにいきんだりすると、会陰が裂けたり切れたりするらしく、それは避けたかったので、トイレはできるだけ、痛みのない状態で済ませたかったのです。
また、歯磨きなども時間がかかるので、先に終わらせておくようにしました。
産褥パッドは血だらけ。出産前から結構出血する
初日の夜から産褥ショーツ、産褥パッドをつけて過ごしていました。
陣痛促進剤を投与してからというもの、出血も結構増えまして、生理2日目よりちょっと多いんじゃないかと思うくらい血が出ていました。36cmの夜用ナプキンより大きい産褥パッドLサイズが一晩でずっしりと血を吸っており、こんなに出血するものなのかとびっくりしました。
ちなみに、トイレに行く回数がギリギリまで我慢したりしてるので、かなり少なかったのですが、行くたびにすごく血を吸っているので、取り替えていました。産褥パッドが足りるのかも少し不安になりましたが、足りなければ買えばいいかとも思っていたので、そこまで焦りませんでした。
何より、出産前にこんなに出血するとは聞いてなかったので、最初は何事かと思ったのですが、助産師さんに出血していることを伝えても、そういうものだくらいに言われるので、ちょっとびっくりしました。出血があることは、あまり気にならないくらい、陣痛の痛みはすごいので、それで話題にならないのかな?と思ったり、日をまたいでかつ、一旦陣痛が遠のかないと気づけないのかなとか思ったりしていました。
診察と薬投与への恐怖
予定通り、8時ころに診察がありました。
赤ちゃんの位置を診てもらったのですが、残念ながらまだ頭の位置が高く、進捗はしていなさそうとのことでした。でも赤ちゃんはとても元気なので、今日も薬を入れて陣痛を促進していきましょうということになりました。
ちなみに、LDR室にいると、診察もLDR室に来て診てくれるので、私は移動することなく対応してもらえて、楽ではありました。ただ、こちらがどういう状態か関係なく先生がくるので、トイレに行こうとしていたのにというタイミングなどで来られるとちょっと焦ります。
ということで、8時半頃には薬投与が開始されることになりました。
先生たちが去り、私は一人LDR室で横になっていました。またあの痛みと戦うのか…と考えていました。そう考えたら、あまりに痛く、あまりに辛く、正直、誰か私を気絶させてくれと何度も心の中で願うほど耐え難い辛い体験で、それをまたやらなければならないのかと思うと、恐怖で涙が溢れてきました。あの痛みは苦しい。苦しすぎる。怖い。嫌だ。逃げたい。でも逃げられない。どうにかできないのか?と考えるほど、壮絶な痛みだったということなのです。
一人でシクシク泣いていたら、助産師さんがやってきてしまい、どうしたの?とびっくりされました。「何の涙?」と聞かれたので、「痛みの恐怖…」と伝えたところ、「そぉだよねぇ!痛いよねぇ!」と共感してくれました。さすがだなと思いました。40超えて、それなりの人生経験してきているはずの人が、痛みにおびえて泣いている姿を見ても、情けないというような顔を一切見せず、共感してくれたのはとても心が救われました。正直、何歳になったって、痛いものは痛いし、痛いとわかっているのにそれに立ち向かわなければならないというのは、ものすごく勇気のいることなのです。
8:30 陣痛促進剤投与開始
8:30に夫がやってきました。薬投与始めますねというタイミングで来てくれたので、心から安堵したのを覚えています。一人で戦うのはとてもつらかったので、いてくれるだけで、特に何かできるわけではなく、痛いのを頑張るのも私とお腹の子だけだけれども、でもいるだけで心の持ちようが全く違うので、来てくれて本当によかったです。
そして、いよいよ本日の薬の投与が始まりました。昨日と同様に、30分ごとに薬の量をあげていくとのことでした。
開始から数分で、陣痛間隔が5~6分間隔になりました。なんて薬が効きやすい体なのかとここでも思いました。痛みも先程までのものと比べるとかなり強く、昨日はこれくらいの痛みになったのはお昼すぎたくらいだったのに、もう痛い!!ととても残念に思いました。おそらく、NSTモニタの80くらいのハリの痛みくらいになっていました。
10:00 痛みが強く、引いてる時もずっと痛い
開始から1時間半経った頃には、痛みはピーク時くらいまで強くなっていました。
かなり痛いので、呼吸法を守って息を吐こうとしているのですが、痛すぎて声まで漏れ出てしまう状況でした。お腹以外のどこかに力を入れていないと耐えられないので、手を思いっきり握って、頭をベッドに押し付けたりしてなんとか気を紛らわせながら耐えていました。あとから気づいたのですが、こういう動きで、腕とか手も謎に筋肉痛になっていました。
まだ午前中なのに?今日、私耐えられる?生きていける?と何度も心の中で思い、心から漏れ出た気持ちが夫にも投げかけられていました。夫は大丈夫!としか言わなかったけれど…。
そして、この頃になると、陣痛の痛みが引いてもハリが完全にひかず、ずっと鈍痛がするようになっていました。生理痛の重いときの痛みです。普段ならこの鈍痛レベルでも少し横になっているくらいなのに、陣痛がそれよりもとんでもなく痛いので、鈍痛の間は少し休憩時間となります。
ただ、鈍痛も痛いですので、「陣痛と陣痛の間は全然痛くないと聞いていたのに、なんで痛いの!?」と夫に八つ当たりもしていました(笑)
動くとその刺激で陣痛がくるように
痛みが強すぎて、陣痛が来るのが恐怖でしかありませんでした。
陣痛がひいたら、次の痛みが来るまでの時間ができるだけ長くなるように祈るのですが、体を少しでも動かすとその刺激ですぐに陣痛が来てしまうようになりました。ちょっとお茶を飲もうと動いただけで陣痛がくる状況でした。
診察するときは、体をベッドに仰向けにして寝る必要があるのですが、その姿勢になるために動くと陣痛が来ます。陣痛が来るとしばらく思うように活動ができなくなり、陣痛が引いたと思って思い切って急いで姿勢を変更するとまた陣痛がやってくるという感じでした。
もう陣痛が痛すぎるので、陣痛の引き金になるから、動くのも本当に恐怖になっていました。
陣痛間隔が2分半~3分、陣痛時間が2分程度続くように
陣痛間隔はどんどん短くなり、10時半頃からは2分半~3分程度で陣痛が来るようになっていました。さらに、陣痛時間も2分程度まで長くなり、引いたと思ったら、1分もしないうちに次の痛みがやってくるという、恐ろしい状況になっていました。
あまりに間隔が短いので、もう1時間位経っただろうと思って時計をみても15分くらいしか経過しておらず、まだ全然時間経ってない…と愕然としたのを覚えています。
あまりに痛すぎるのに、赤ちゃんはいまだに降りてきておらず、進捗がなかなかない状態でした。
そんな中で私がなんとか痛みをこらえるために、促進剤を打ち終わる時間を目標にして「あと何時間だ」と思って耐えていました。7時間くらい投与したら今日の投与は終わるはずだから、3時半か4時頃までがピークで、その後は少し楽になるはずと思って、そこまで耐えるんだと自分に言い聞かせていました。
赤ちゃんを産めば終わるはずだけど、それがすぐにやってくる気がしなかったので、自分を奮い立たせる目標が、強制的な痛みを止められる時だったのは、正直、ちょっと、冷たいかなとは思っていたのですが、そうでもしないと痛すぎて、耐えられなかったのです。
11:30 トイレに行けず管で排尿する
そして、ついにこの時がやってきてしまいました。
尿意を催したのですが、陣痛間隔が短すぎて、トイレまで行き着けないし、行けてもトイレの中で何度陣痛と戦うのかということを考えると、できない気がしたので、助産師さんに相談し、管で尿を取ってもらうことになりました。
夫には退室してもらい、助産師さんが管を入れてくれます。そして、そのまま尿を取り出してくれるのです。
しかし、この尿を取ってもらっているときにも容赦なく陣痛が来ます。仰向けになっているので、痛みを逃がす場所がなく、でも痛いからと下半身を動かしたら危ないので、もう必死になんとか耐えていました。お腹に力を入れずに耐えられたかどうかはちょっと自信ないです…。
とても恥ずかしい経験ではありますが、もうしょうがないので、堂々とお願いしました。
この管で取っていただくのは、出産後も数回あり、何度も対応いただきました。感謝しかないです。
11:50 診察。重力で赤ちゃんをおろす作戦へ
診察がありました。
診察では、やはり2名の助産師さんが、片方づつ手を突っ込んで赤ちゃんの位置を確認しました。他にも肛門周りや肛門の壁の厚さなどもチェックしているようで、いろいろと見ることがあり、グリグリとあちこち触るので、これまた痛いのです…。
そして、やはり、陣痛時と陣痛がないときの両方の状況を見るため、陣痛もこの姿勢で何度も耐えなければなりません。
結果は、まだ赤ちゃんは降りてきておらず、進捗があまりない状態でした。
そこで、助産師さんにできるだけ座った姿勢で赤ちゃんを重力で落とすようにしましょうと言われました。横になっているのが私は楽な姿勢だったのですが、それでは降りてこないので、お産を進めるために座り姿勢になるようにと残し時でした。
座り姿勢は、私が陣痛を耐えにくい姿勢だったので、避けていたのですが、そう言われてしまっては仕方がありません。辛い体にムチを打ち、座り姿勢に挑みました。
ピンクの陣痛室でよく見る形の椅子があったので、そこに座ってみました。そもそもその体制になるまでに、何度陣痛に襲われ耐えたことかという状況でした。なんとか耐え抜いて椅子に座ったのですが、陣痛がやってくると、やはり座ったまま耐え抜くことができず、「無理!!」と大きな声で叫んで立ち上がり、くの字に折れた姿勢で陣痛を耐えました。しかし、この姿勢では、力をうまく抜くことができず、力んでしまっていました。
力むようではよくないので、どうしようか悩みます。このままこの椅子にチャレンジするのは厳しいのではないかと。
そこで、今度は椅子に座り、ベッドに前かがみで寄りかかるような姿勢にしてみました。これなら耐えられるのか?と思ったのですが、陣痛がやってきたらやはり座った姿勢では、うまくいきみ逃しができず、「やっぱ無理!!」とまた叫んで立ち上がって、くの字に折れて陣痛に耐えることになりました。
結局、座ったままでは陣痛にどうしても耐えられないことがわかってしまいました。
何度かチャレンジするも、毎回立ち上がって耐えることになり、体力低下が著しく、情けないことに、何度かチャレンジして諦めてしまいました。ベッドに戻り、結局座り姿勢をあまりできないまま終わってしまいました。
13:30 促進剤の投与量がMAXに。痛みも完全にピークへ
開始時間が早かったからか?昨日よりもずいぶん早くに、投与量がMAXに到達しました。
おかげで、陣痛の間隔も陣痛時間も陣痛の痛みもMAXになり、声にならない地獄の時間を過ごしていました。
ちょうど、そのあとくらいに診察がありました。そこまで座り姿勢で頑張っていたのですが、だいぶ体力が限界を迎えており、診察のために体制を変更するのも大変難しいことでした。何度も陣痛がくるので、なかなか簡単に向きを変えられず、診察すると言われてから、姿勢を変更するのにだいぶ時間ととってしまい、少し申し訳ない気持ちになりました。誰も文句はいいませんでしたけど。
だいぶ陣痛で疲れ、陣痛と陣痛の合間のその一瞬で全身の力を抜いて休んで、休憩をしていました。鈍痛はありますが、これくらいの時期になると、鈍痛だったら休めるくらいにはなっていました。
陣痛の間隔は短いので、休める時間は1分もなかったりするのですが、そのたった1分未満の時間でも貴重な休憩時間でした。そして、連日の寝不足と、陣痛に耐える疲れで、その一瞬の時間で寝落ちするようになっていました。気づくとフッと意識が飛んでいるのです。ですが、陣痛がやってくるとしっかりと目が覚めてしまい、また陣痛を耐えるようになります。
今日のこの後の計画を聞いて泣く
診察の後の状況説明は、何故か全部夫にしていました。私は、陣痛がすぐきてまともに話を聞けないからかもしれませんが、当事者なのに…と毎回思っていました。夫は診察のときは部屋から出ているので、診察後、デイルームにいる夫に状況を説明しているため、私は全く会話を聞くこともできずにいました。
幸いなことに、夫はちゃんと戻ってきたときに私にも状況を説明してくれたので、私も把握できはしました。
そして、今回の診察の結果、現在は薬をMAX量投与していること、お産は少しは進んでいる(すこーしという感じだったので、あまり進んではいないものの、全く進んでいないわけでもない)が、出産が近いような状況にはまだなっていないことを説明されたそうです。そして、今日の陣痛促進剤の投与の延長はなく、15時頃までで終了し、様子を見ること。そのまま陣痛が少し引くようであれば、明日また陣痛促進剤の投与をすることになること、明日が帝王切開にするかの判断になると思うとのことを説明されたとのことでした。
この時の私の心境はものすごく複雑でした。
まずは、まだまだお産が遠いということにとても悲しくなってしまいました。ものすごく(自分の中では)努力して座り姿勢をしていたのに、お産が進んでいないということで、まだまだ赤ちゃんが生まれないのかと絶望した気持ちになりました。早くこの痛みとお別れしたいのに…。
そして、明日もまたこの痛みと戦わないといけないのかということも大きなショックでとても悲しかったです。これが一番ショックだったように思います。それで泣いてしまいました。メンタル崩壊です。この痛みとまだまだ戦うと思うと、正直とてもつらかったのです。
でも一方で、陣痛がつらすぎるので、薬投与が終了して陣痛が引いてくれるなら、それは嬉しいことではないかとも思いました。泣きながらにそう考えました。痛みが少しひけば、一旦休憩?できるので、このまま夜まで痛みと戦うより、少しひいてもらってインターバルを設けるのもありなのではと思っていました。まぁ、引いたと言っても、陣痛はずっと続くので、痛みが全くなくなるわけではないのですが。
帝王切開については、そうなるならそうなったで受け入れるつもりでした。医療保険に入っており、帝王切開になれば保険が下りるので、ご褒美としてお金が出てくれるという意味で、普通に生むよりありがたいことでもありました。なので、帝王切開はウェルカムな気持ちでした。お金の亡者の脳みそで自分でも残念な気持ちになりますが、事実、そんなことも考えていました。ただ、帝王切開は産後の回復に時間がかかったり、産後がとても痛いということを聞いたので、お金はもらえるけどきつそうだなとも思っていました。
そういうことで、悲しい気持ちと休めるかもという期待と入り混じり、とても複雑な気持ちになっていました。
最終的には、薬投与が終了すれば、痛みが一旦ひくはずなので、休憩できるということにして、すぐに自分を奮い立たせました。休憩できることはいいことだったので、あと2時間くらいかなと思いながら、今日のラストを乗り切ろうという気持ちで挑んでいました。
14:30 うんち出た?と思ったら赤ちゃんだった
もうあと2時間くらい頑張れば、今日の戦いは一旦休戦になると思って頑張っていました。
陣痛の痛みは、少し変化してきていました。下腹部痛と腰痛だったのが、少し肛門の方も痛くなってきました。肛門の痛みは、昨晩の便意の時に感じたとてもきつい痛みと同じ感じだったので、おそらく便をしたいのだろうと思っていました。でも今はトイレに行くこともできないし、便をするためのいきみもできないので、どうすることもできませんでした。
あまりに肛門の方が痛くなってきたので、便があるせいでとても痛いのではないかと感じるようになりました。浣腸とかしてもらえるのだろうかなどと考えてもいました。
そして、この頃は陣痛の痛みが2分くらい続くようになっていました。2分はかなり長く、痛みで力みそうになるのをなんとか呼吸で逃していくのですが、それがあまりに長くてもたせられず、最後の方にうっかり力が入ってしまうことも多々発生しました。毎回、「ああ、力を入れてしまった」と思うのですが、自分でもどうすることもできませんでした。
それを何回か繰り返すうち、もしかして便が出たかもしれないと感じるようになりました。どうしようと迷いましたが、観念して助産師さんに「うんちが出たかもしれません」と申告しました。
あ、じゃ、見てみますねととても普通に応対してくださる助産師さんには感謝しかないです。
ところが、見てもらったら、「うんちはないですね。たぶん、赤ちゃんですね。」と言われ、「ちょっと診察しましょうか」と診察する流れになりました。
赤ちゃんがおりてくると、便意と間違えやすいらしく、もしかして進展があった?と少し期待する気持ちが生まれました。ひとまず、夫には部屋から出てもらって、診察してもらうことになりました。
14:45 診察。進んでいるけどまだ。座り姿勢再び
診察は、助産師さんだけでなく、産科の先生も来て一緒に見てくれました。
助産師さんと色々話しながら確認していました。全部しっかりと聞き取りたかったのですが、陣痛が来てしまうともう周りの声とか聞いてられなくなるので、全体をはっきりと理解することはできませんでした。
それでも、状況の把握が難しいような感じで会話している様子や、それでもさっきより胎胞が柔らかいからどうのこうのといった感じで、進捗があるような雰囲気も出ていました。ですが、難色を示すような会話も聞き取れており、まだ進捗がないのかななどと考えながら耐えていました。
状況把握が難しいこともあり、二人して何度も手を突っ込んでグリグリするので、とてもとても痛かったです。とてもとても長かったです。
ですが、先生も助産師さんも手を突っ込んでない方の手は私の膝に載せており、「力まないよー」とか、「上手だよー」などと声をかけてくれました。「呼吸が上手ですよー」と褒めてもくれました。それのおかげでとても救われた気持ちになりました。夫がそばにいないし、先生たちの会話に私は参加できていないので、一人ぼっちで痛みと戦っているような気持ちになっていたのですが、そうやって優しく声かけてもらえたり、褒めてもらえるととても嬉しかったです。
そして、助産師さんに「進んでいるんだけど、やっぱり赤ちゃんがまだ高いんだよね。重力で落とすような姿勢に変えたほうがいいの。だから頑張って寝てないで座った姿勢になって」と言われました。
言われた時のわたしの気持ちは、「鬼!鬼!」でした。
ちょっと前まで座り姿勢もチャレンジしていたのですが、あまりに陣痛耐えるのが辛かったので、横になってしまっていました。
ですが、ここで反省します。助産師さんは鬼ではなくて、お産を進めて終わらせようとしてくれているだけ。だから、そんな風に思っちゃいけないと。
そして、自分が甘えて頑張ってなかったのだなとも思いました。終わらせるためにも、体力の続く限り、自分に鞭打って頑張るしかないと奮い立たせて頑張ることにしました。
長くなってきたので、一旦前編はここで終了します。中編で続きを書きます。