うつ病になった ~光トポグラフィー検査編~

突然ですが、私、うつ病になってしまったようです。

生後10ヶ月のときに、病院に行き、診断をされました。

子育てによって、うつになったかどうかは定かではないのですが、私の状況や経験を少しでもどなたかのお役に立てればと思い、記録することにしました。

何回かにわけて書くつもりです。

今回は、病院に行き、光トポグラフィー検査というものを受けた時のことを書こうと思います。

うつ病ってどういう病気?

うつ病って、なんか気分が落ち込む、ネガティブ思考になるとかそういうイメージがあるのですが、具体的にどういう病気かよくわからないなって思っていました。

今回、私の診断をしてくれた先生が説明してくれた内容がわかりやすかったので、それを共有します。

そもそも人間の脳というのは、ストレスなどがあるとフリーズ状態が起きることがよくあることで、フリーズすると物事を色々考える事ができなくなったりする、立ち止まったような状況になるそうです。

このフリーズというのが、気分の落ち込みとか色々なトラブルに当たることのようなのです。

そのフリーズが起きるのは、脳の教養範囲、つまりキャパをオーバーした時に発生するそうです。このキャパは人によって違うそうですが、うつ病というのは、極端にそのキャパが小さくなってしまう病気だそうです。

キャパが小さいので、これまで問題なかったことでもキャパオーバーを起こし、フリーズをしてしまう。すぐにフリーズするので、何も考えられない、辛い状態が続くような状況になってしまうそうです。

うつ病の診断は難しい

そもそも、うつ病というのは、精神科や心療内科で診断される病気なのですが、実はこの診断は専門医でも難しいと言われています。

なぜなら、胃腸炎などのように、見たら症状がはっきりとわかり、起きている事象から病名がわかる病気とは違い、問診のみによって状況や症状、判断能力などを鑑みて診断をくだす必要があるからです。

聞いただけでも難しそうだなと思いますよね。

それに、似た病気で、うつ病の他にも躁うつ病や総合失調症など、心の病気はいくつかあり、それらとの違いを見極めるのも難しいそうです。

しかし、近年、これまで問診のみで診断されてきたこのうつ病に対し、可視化する技術が研究され、最近になって導入している病院が増えてきました。

まだ、医療保険が効かない、自費での検査にはなるのですが、うつ病診断の補助的位置として導入されており、うつ病や躁うつ病など、脳の病気に対しての理解を深める大きな進展を見せているようです。

それが、光トポグラフィー検査というものです。

うつ病を視覚化できる光トポグラフィー検査

光トポグラフィー検査とはなんでしょうか。

わたしも今回、うつ病かもと思って調べてから初めて知ったのですが、脳の血流量を測って脳の動きを可視化する検査のようです。

具体的には、頭に弱い近赤外線を当てて血流量をはかるようです。頭の周りをぐるっと磁気のようなものがついたものを巻いてあてるみたいです。人体への影響はほぼないそうで、安心して受けられますとどこの記事を見ても書いてありました。

この検査をすることで、脳がリラックスしている時となにかを考えている時での血流量の変化をグラフで可視化し、その傾向から、正常なのか、うつ病なのか、躁うつ病なのか、総合失調症なのかを見る事ができるそうです。

現段階では、この結果から、確実に病気をはっきりと見える化するものではなく、あくまで診断する上での参考資料として使用するとされていますが、グラフで状況が見えるというのは、患者としてもある意味納得して、診断を聞き入れる事ができるとても画期的な検査だと思いました。

ちなみに、検査費用については、先進医療のため、まだ保険がききません。実費となり、病院によって費用はまちまちのようです。私の行った病院では、診察代も含めて、16,000円ほどしました。

実際の検査では、頭皮上から頭蓋内に向けて、約2mWの弱い近赤外光を照射します。光は組織内で散乱・吸収を繰り返しますが、一部は反射光として外に戻ってきます。この反射光を測定することによって、頭蓋内の情報を得ることができます。この反射光は脳の血流に影響を受けるので、脳の血流の様子を正確に短時間のうちに知ることができるというわけです。脳血流は外部からの情報刺激によって頻繁に変化します。そして、この変化の様子はうつ病と躁うつ病や統合失調症との間で違いがあることがわかってきました。

 例えば、「あ」で始まる名詞を思いつく限り言うなどの簡単な課題をこなすと、この血流は変化します。この変化をコンピューターで処理し、波形という目に見える形に変換し、それをもとに客観的な診断を行うというのが笠井教授らの狙いです。

どんな検査?

では、どんがふうに検査をするのか、気になりますよね。

あくまで、私の経験談なので、病院によって違いはあるかもしれませんが、検査方法は統一されているようなので、共有したいと思います。

まず、検査をする部屋に通されます。

私は小さな病院に行ったので、検査室はとても小さな個室でした。

めがねやアクセサリーなどの金属類はすべて外すように言われました。スマホも肌からは遠ざけて荷物置き場に置くように言われました。

髪の毛も結んでいたのですが、外すように言われました。近赤外線をあてるバンドを頭に巻くためのようです。

そして、まずは、検査方法を説明されました。

モニタが目の前にあり、そこに十字で大きくラインが入っていて、そこをずっと見ていてくださいと言われます。頭は動かさないようにとのこと。

そして、これから、最初は何も考えない時間を40秒実施し、その後、考える時間を1分程度、その後また何も考えない時間を70秒実施して、検査は終わるとのことでした。

その内容を理解したかを確認されて、理解したと伝えると、検査のための器具を頭に装着します。

ヘッドバンドみたいな器具で、こめかみからおでこ、もう一方のこめかみまで、沢山の磁気?のような丸いポチポチがついた器具を装着します。はずれないよう、頭の後ろ側はたぶん、ゴムベルトがついていたように思います。

装着は、看護師さんが実施してくれました。

そして、いよいよ検査が始まります。

最初の40秒は、何も考えないでぼーっとする時間です。

何もしていないと人間は物事を考えていますので、ゆっくりと「あいうえお、あいうえお」と、あいうえおを繰り返しつぶやくように言われます。それもかなりゆっくり。1文字ずつ、文字と文字の間は1秒から2秒くらいあけるくらいゆっくりと言います。確かに、ぼーっとできたようには思います。

続いて、突然「す」と言われます。

これは、「す」の付く言葉を思い浮かぶ限り言い続けるという考える時間です。この時に割れる頭文字は、その時ごとに違うそうです。私は2回実施したのですが、2回とも違う文字でした。

1分ほど言い続けます。思い浮かばなくて、言えなくても大丈夫だそうです。何個言えたかではなく、その時間に考えていることが重要なのだそうです。私も途中から言葉が出なくなりました。

そして、突然、「あいうえお」と言われます。

そしたら、考えることをやめ、またぼーっとあいうえおをゆっくり70秒言い続けます。検査はこれだけです。

説明を含めても15分もかかりません。

結果は鬱傾向

検査を実施して、私の病院は後日に検査結果を聞きに行きました。当日わかる病院もあるようで、そっちのがよかったなと思っています。

とにかく、後日行ってみたところ、私の場合は、わりとしっかりとうつ傾向の波形が出ていました。

正直、ほっとしたような気持ちもありました。

病気であれば、薬が出るので、今困っている症状を和らげることがでいると思ったからです。

しかし、病気になったというのは、喜ばしいことではないです。でもよく考えると、このうつ病とは、実は診断されていないだけで、数年付き合っているような気もしたので、そこまで悲観的にはなりませんでした。

ああ、やっと治療の道に進めるのかと思ったように思います。

最後に

今回は、少しお金はかかりますが、先進医療を使って、自分の状態を可視化できたのはすごくよかったです。

夫にも見せることができ、あ、やっぱりと納得できたのもすごくよかったです。

そして、自分の中で、うつと向き合って行かないといけないという決心ができたのもよかったかなと思います。

まだまだ、診断されただけで、これからどうなっていくのかわかりませんが、とりあえず、第一歩を踏めたと感じています。

今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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