妊娠糖尿病⑪妊娠経過とインスリン単位の増加状況

私は、妊娠の初期に妊娠糖尿病と診断され、早々にインスリン注射を開始しました。

出産まで半年近くインスリンと付き合ったのですが、妊娠が進むにつれて、インスリンの量がどんどん増えたり、注射の仕方が変化していったので、こちらも皆さんにお話できたらいいなと思っています。

というのも、こういうふうに変化していくことを事前に知らなかったので、回数が増えるたびに悲しんでいたので、できれば同じような方が、事前に心の準備できればいいなと思い、書いておこうと思ったからです。

妊娠16週2日でインスリン注射開始

私は、妊娠16週2日からインスリン注射を開始しました。

最初は、まだ血糖値自体もそこまで高くなっていないので、少しずつ入れておくという感じで、単位もとても少ないものでした。指示された注射の内容は以下でした。

タイミングインスリン種類単位
朝食前ノボラピッド(超速効型)2
昼食前ノボラピッド(超速効型)2
夕食前ノボラピッド(超速効型)2
眠前レベミル(持続型)3

単位も少なく、低血糖を起こすことなく過ごしました。

インスリンを打つ前の1週間は、1日1回程度は血糖値が120を超えていたのに、インスリンを打ち出してから、最初の数日は120を超えることはありませんでした。インスリンの効果なのかなと思って、すごいなと思いました。

妊娠17週4日 単位が少し増える

インスリン開始から数日経過したタイミングで診察がありました。血糖値コントロールがうまくできているかのチェックのためのようです。

私の場合は、インスリン注射を開始した直後は、とても落ち着いていたのですが、7日経過頃からまた血糖値が120を超えることがでてきてしまいました。具体的な数値としては、以下のような感じでした。

食前と、食後2時間後に血糖値測定をしていたのですが、最初だけ120を超えなくなっていたのです。ただ、ほんの数日で、またいつも通りに食べているのに、血糖値が超えてしまうことが出てきていました。

そんなときに受診したところ、インスリンの単位を変更しましょうと指示されました。

タイミングインスリン種類単位
朝食前ノボラピッド(超速効型)2
昼食前ノボラピッド(超速効型)3
夕食前ノボラピッド(超速効型)3
眠前レベミル(持続型)5

昼食前と夕食前の単位が1増えて、3単位になりました。ねる前のレベミルも3単位から2単位増えて、5単位になりました。

妊娠22週3日 単位が増える

17週4日のあと、19週3日でも糖尿内科の診察がありました。このときは、血糖値も落ち着いており、単位が増えることはありませんでした。ダイエットもよく頑張っていると褒めてもらえていました。(ちなみに19週から糖尿内科の先生が、若い研修医の先生ではなく、助教授のベテラン先生に変わりました。以降、このベテラン先生に診てもらっていました。)

以降、糖尿内科の診察は月1回だったので、次回までは特に単位変更なく進めていました。

すると、20週入ったくらいから急に、ほぼ毎食後、血糖値が120を超えるようになってきました。糖尿内科に行ったばかりで、その直後からです。お腹の赤ちゃんに影響がないかとても心配でした。どんどん糖質を食べるのが怖くなり、1日3回のうち1回はほぼ糖質を食べないメニューにしたり、少し極端なご飯を食べてしまっていたように思います。

そして、やっと22週3日で診察です。状況が状況だけに、単位は増えるだろうと思っていました。その直前の血糖値はこのような状況でした。

赤くなっているところが、血糖値が120を超えてしまっているところです。だいぶ真っ赤でした。先生も、結構120を超えてしまっているねとおっしゃっていました。でもこれからもどんどん血糖値は上がるからねともおっしゃっていました。そして、以下の単位に指示が変更になりました。

タイミングインスリン種類単位
朝食前ノボラピッド(超速効型)3
昼食前ノボラピッド(超速効型)3
夕食前ノボラピッド(超速効型)4
眠前レベミル(持続型)7

朝食前と夕食前が1単位増えて、朝食前が3単位、夕食前が4単位になりました。ねる前のレベミルと2単位増えて、7単位になりました。

妊娠25週3日 血糖値超えていた追加注射をする

前回の診察から、3週間程度しか経過していなかったのですが、血糖値はどんどん上がっていっていました。最初の1週こそ大丈夫だったのですが、その翌週くらいから、120を平気で超え始めました。

診察の10日ほど前からの血糖値は以下のようになっていました。

日に日に超える回数も数値もあがっていきました。150を超えることもあったり、バターチキンカレーを食べた時には200を超えてしまいました。

先生もどんどん血糖値が上がっているねーとおっしゃっていました。そして、毎回必ず、体調と体重を聞かれるのですが、体重が減っていることに先生が驚きました。

「体重減っている?」と聞かれたので、その頃は、もう炭水化物を食べるのが怖くなっており、糖質をかなり控えてしまっていたので、そのことを先生に伝えました。あまりに数値が大きく超えてしまうので、食べられなくなっていること、そのせいもあって、体重が減っていることも伝えました。

すると、「体重が減るのは良くない」とおっしゃって、食べるのはしっかり食べて必要な栄養は取ってくださいと言われてしまいした。そして、しっかり食べれるようにと、以下のようにインスリン注射の仕方を変更してくださいました。

タイミングインスリン種類単位
朝食前ノボラピッド(超速効型)4
昼食前ノボラピッド(超速効型)4
夕食前ノボラピッド(超速効型)5
食後2時間の血糖値が
120以上200未満
ノボラピッド(超速効型)1
食後2時間の血糖値が
200以上
ノボラピッド(超速効型)2
眠前レベミル(持続型)9

さらに、次回の診察までの間もこれまで同様に血糖値があがることが想定されたため、追加打ちを3日連続で実施した場合は、翌日から食前の単位を1単位ずつ増やして対応してくださいとのことでした。

指示が多かったので、以下にも箇条書きでもまとめます。

  • ノボラピッド(超速効型)
    • 食前=朝4、昼4、夜5
    • 食後2時間の血糖値 120以上→1単位追加、 200以上→2単位追加
    • 食後2時間の追加が3連続あった場合は、翌日の食前の単位を+1する。
    • 食前の単位をあげた場合は、以降は基本あげた数値を打つ。
    • 外食等で確実に血糖値が超えそうな食事の前は、+1した数値を打っても良い
  • レベミル
    • 眠前9単位

先生は、これでもし、次回までに血糖値上がっても押さえられるから、しっかりご飯食べられるね?と確認されました。ご飯をちゃんと食べて、体重を現状維持してねということのようです。

また、外食時にどうしても炭水化物が多くて血糖値がものすごく高くなっていたので、確実に超えるようなときは、自分で単位を1増やして打ってもいいとのことでした。ただし、増やしていいのは1単位までね。それでも20%もインスリン量が増えるからねとのことでした。

この追加打ちと外食での単位を増やしていいという指示は、とてもとてもありがたかったです。安心してご飯を食べれるようになりました。本当に、良い先生で感謝しています。

毎週のように単位が増え続ける

前回の診察以降、血糖値上昇にあわせて、単位が増える生活が始まりました。あまりに短い期間で増えていくてので、ここからは、いつにどれくらい増えたのかをざっと記載していきます。

  • 妊娠26週0日 食前=朝4、昼4、夜5 → 食前=朝5、昼5、夜6
  • 妊娠26週4日 食前=朝5、昼5、夜6 → 食前=朝6、昼6、夜7
  • 妊娠27週0日 食前=朝6、昼6、夜7 → 食前=朝7、昼7、夜8
  • 妊娠27中5日 食前=朝7、昼7、夜8 → 食前=朝8、昼8、夜9
  • 妊娠30週0日 食前=朝8、昼8、夜9 → 食前=朝9、昼9、夜10
  • 妊娠30週6日 食前=朝9、昼9、夜10 → 食前=朝10、昼10、夜11
  • 妊娠31週5日 食前=朝10、昼10、夜11 → 食前=朝11、昼11、夜12
  • 妊娠32週3日 食前=朝11、昼11、夜12 → 食前=朝12、昼12、夜13
  • 妊娠33週3日 食前=朝12、昼12、夜13 → 食前=朝13、昼13、夜14 ※受診があり、レベミルも9→10へ
  • 妊娠34週3日 食前=朝13、昼13、夜14 → 食前=朝14、昼14、夜15
  • 妊娠35週0日 食前=朝14、昼14、夜15 → 食前=朝15、昼15、夜16

ご覧いただいた通り、本当にみるみる増えていきました。また増えるの!?と毎回びっくりしていました。本当に3日で増えていることもあるので、毎日追加打ちをしていたということです。それくらい追加打ち、沢山しました。

妊娠35週、出産まで1ヶ月ほどのタイミングで、だいぶ血糖値が落ち着きまして、ここからは増えることはありませんでした。

その間、数度診察もあったのですが、先生にも上手に血糖コントロールができていますと褒めていただけていました。

妊娠37週5日 低血糖症状の現れによる打ち方変更

35週で血糖値が120を超えることはだいぶ落ち着き、超える日もあれば、超えない日もあるという感じで過ごしていました。しかし、この頃から、何度か低血糖の数値が出たり、低血糖症状を体験するなどが発生しました。(詳細は、妊娠糖尿病⑩低血糖になった。動悸、冷や汗、手の震えをご覧ください)

妊娠37週5日で、出産前最後の糖尿内科に受診した際、先生に低血糖の話しをしました。また、最近よくとてもお腹が空くことも話すと、低血糖症状かもしれないね。夜や夕方によく起きていることから、夜の単位が多すぎるかもしれないので、少し減らすこと、ねる前に打っていたレベミルを食前に一緒に打つことに変更するよう指示されました。

タイミングインスリン種類単位
朝食前ノボラピッド(超速効型)15
昼食前ノボラピッド(超速効型)15
夕食前ノボラピッド(超速効型)15
食後2時間の血糖値が
120以上200未満
ノボラピッド(超速効型)1
食後2時間の血糖値が
200以上
ノボラピッド(超速効型)1
夕食前レベミル(持続型)10

この指示内容で、あとは出産する日までひたすら打ち続けていました。

陣痛中もインスリンは打つ

最後は余談話になるのですが、陣痛中のインスリンについてです。

私は、陣痛促進剤による誘発分娩をしたので、陣痛が1~3分間隔で来る時間が10時間以上ありました。間隔があまりにも短く、陣痛が収まったと思ったら、休むまもなく次の陣痛が来るので、血糖値を測ったり、インスリンを打ったりする余裕は微塵もありませんでした。

そんなときは、助産師さんたちが、私の指から血をとって血糖値を測ってくれたり、苦しんでいる合間を見て、お腹にインスリン注射を打ってくれたりしていました。出産するまでは、インスリンを打ち続けていたのです。2日は他のこともできないような陣痛と戦っていたので、何度も対応いただいて、助産師さんには申し訳ないやら恥ずかしいやら、ありがたいと感じていました。

ちなみに、そのときの単位については、別途入院時に糖尿内科の先生がつくようで、その先生が血糖値を見て打つ単位を決めて対応してくださっていました。私は全く余裕がなかったので、全て自動的に進んでいたので、あとから聞いたらそうだったという感じでした。

以上が、私のインスリン注射の単位の増加状況でした。ここまでで、一旦妊娠糖尿病については終了したいと思います。またかきそびれていたことがあれば書くかもしれませんが、一区切りとします。次回は、お腹がはりやすくて安静にばかりしていた時代のお話です。今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。

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