妊娠糖尿病⑥インスリン注射の開始

前回までで、血糖値測定が開始されました。さて、今回は、避けたいと思っていたインスリン注射が始まってしまったお話です。

血糖値と食事の状況を確認してもらう

血糖値測定を開始してから約1週間。ついに糖尿内科の診察にやってきました。先生は前回同様、研修医の若い先生です。先生は何人もいるのですが、糖尿内科は、基本同じ先生で予約ができるようです。

さて、この1週間の状況と血糖値の記録を先生にみてもらいました。ついでに、食べた食事も確認してほしくて、食事管理表のサマリページも印刷しても行っていき、みてもらいました。

血糖値の状況としては、食後2時間後の数値が1日に1回程度、120を超えている状況でした。最も高い数値で「135」でした。この頃は、この数値を高いと思っていましたが、妊娠さえしてなければ、特に問題のない数値でした。ですが、妊娠中では、この数値はアウトです。ちょっとビクビクしながら診てもらっていました。

また、カロリーについては、つわりがやっと終わったところで、少しずつ食べれるものが増えてきた時期でもありました。でも、まだ完全に元通りではないということもあり、食べている量は、1人前より少し少なかったと思います。さらに、低糖質な食事をしていたので、カロリーもかなり抑えた数字でした。1600キロカロリーを摂取するように指導されていたのですが、そこに満たない状況で、どう指導されるか不安にもなっていました。

まずは、血糖値については、先生曰く、思ったよりもとても良い数値とのことでした。血糖コントロールはしっかりできていそうですねとのことでした。

このときは、「血糖コントロール?」と思ったのですが、食べるものや食べ方などを工夫して、血糖値が正常範囲内におさまるようにすることを、血糖コントロールというそうです。初めて、糖尿病と向き合うときは、どういう食べ物をどれくらい食べたらいいか、どのような食べ方をするといいのかなどを知らないことが多いので、入院して指導することが多いそうなのですが、私の場合は、既に自分でコントロールできていそうなので、入院は不要そうですねとのことでした。

正直、入院は嫌だったので、しっかり調べて対応できたのはとても良かったと思っています。

また、食事内容についても今のまま進めてくれたら良いとのことでした。食事も問題がなくて、本当によかったです。

インスリン注射は開始することに…

そんな良い評価をもらっていたので、インスリンは打たなくていいかも?と期待していたのですが、甘かったです。

「今はまだ落ち着いていそうなので、食後2時間後の血糖値が「120」を超えていた場合に、インスリン注射を打つようにしましょうか」と言われてしまいました。あ、打つのか。と落胆しました。しかし、120を超えた場合ということなので、毎回打たなくていいかもととても嬉しくもなりました。

どうしてもインスリン注射を始めないといけないか?と食い下がってみたのですが、食事での改善点はない中で、ここから妊娠が進むと確実に血糖値は上昇していくので、早いうちに開始して、リスクを下げておきたいということでした。そう言われてしまうと、はねのけることもできず、しぶしぶ、インスリン注射の開始を受け入れることにしました。

インスリン注射の方法も別途指導があるので、別の日に予約して指導を受けてくださいとのことでした。

おなかに打ちたくない!

そして、インスリン注射の指導日になりました。

今回も、先生の受診はなく、指導される方(こちらも薬剤師さんっぽかったです)から指導をされます。実際に打つわけにはいかないので、練習用のインスリン注射器と試しに打てるようにした偽物の人肌色のスポンジが用意されていました。それを使って、実際の流れを教えてもらうことになりました。

打つ場所は、お腹ですか?と聞かれたのですが、「お腹には打ちたくないです。一応妊娠もしていますし…」といったところ、その方はとても共感してくださって、腕か足がいいですねと言ってくれたのですが、先生の許可が必要になるので、確認の電話しますねと、研修医の若いここまで担当してくださった先生に電話をしてくれました。たぶん許可が下りるだろうという風に言っていただけたので、ホッとしていたのですが、先生が「なんとかお腹に打って欲しい」と許可してくれませんでした。

私も折れたくなかったので、どうしてもお腹でないといけませんか。どうしても嫌ですと伝え続けたところ、先生が今からそちらに行きますと、電話を置いてこちらにやってくることになりました。

先生がやってきて、先生的にはお腹に打ったほうが効きも早く安全であるということでした。私は、嫌ですと答え続けたのですが…。どうにも平行線で話が全く進まなくなったので、結局私が折れました。では、次回の診察(翌週に予約されていた)まではお腹に打ちます。でも、やはりどうしてもだめだったら、診察のときにもう一度、相談させてくださいということで、落ち着くことになりました。

先生が一旦その場から出ていったあと、指導の方は、「先生も妊婦さんだし、慎重になっているのだと思います」とフォローしてくださっていました。でもやっぱり、どうしてお腹でないといけないのか、あまり納得はしていませんでした。

インスリン注射の仕方

さて、インスリン注射の仕方について、いよいよ説明が開始されました。注射の手順は以下の流れでした。

  1. 手洗いをする
  2. 針装着前にゴム栓をアルコール綿で消毒する
  3. 注射針のほぼリールを外して、まっすぐに取り付ける
  4. 注射針ケースとキャップを外す
  5. 単位を2にセットする(空打ち用)
  6. 針を上に向けて弾いて気泡を集め、ダイヤルを押す(0になるまで) ※しっかり注射液が出ていることも確認
  7. 投与する単位に数値をあわせる
  8. 注射部位(私の場合お腹)をアルコール綿で消毒する
  9. 注射部位に垂直に針を刺す
  10. ダイヤルが0になるまでしっかり押す
  11. 単位が0になってから10病待つ
  12. 注入ボタンを推したまま針を抜く
  13. 注射針にケースを被せる(手順4で外したケース)
  14. 注射針を回して取り外す
  15. 使用済み針を廃棄用のケース(ペットボトルなど)に入れる
  16. 本体のキャップを取り付ける

手順は多いように見えますが、そこまで大変ではないです。針を刺すので、消毒が必要だったり、針をきちんと正しい方法で廃棄する必要があるので、しっかりと指導いただきました。

ここでは、ダミーに打っただけなので、まだ自分には打っていません。120を超えたときだけだとこのときは思っていました。

インスリン注射タイミングの変更

指導が終わったあと、先生がもう一度お話をしたいとおっしゃっていたので、先生の診察室にいきました。

現在の血糖値状況を診て、インスリン注射のタイミングを120を超えたときのみではなく、毎回打ってもらうように変更したいとのことでした。先程、指導前にお会いしたときに、血糖値ノートをお預けしたので、それを見ての判断のようです。

このときの血糖値状況はこのような感じでした。

前回見てもらったときとの大きな違いが私にはわかりませんでした。ですが、先生的には打ち始めたいとのことでした。仕方ないので、受け入れることにしました。指導された内容は以下でした。

  • 朝食前 ノボラピット(インスリンの注射の名前) 2単位
  • 昼食前 ノボラピット 2単位
  • 夕食前 ノボラピット 2単位
  • 就寝前 レベミル 3単位

インスリン注射は2種類処方されました。そして、打つタイミングも毎日4回打つことになりました。ガーン。でも、先生としても、まだ妊娠初期でできる限りのリスクを避けて、安全にお産に向かってもらいたいから指示してくださっていることなので、頑張って受け入れるようにしました。

正直、このときのメンタルはとてもやばかったです。そのあたりの話はまた後日で…。

とにかく、16週2日目のこの日から、インスリン注射が開始されました。次回は、インスリン注射の豆知識?というか、当事者になるまで知ることのなかったあれこれをお伝えできればと思います。今日もここまで読んでくださってありがとうございました。

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